胆石GALLSTONES

胆石GALLSTONES

胆石症とは

胆石症は、胆管や胆嚢の中に結石ができることで痛みをはじめとする様々な症状が現れる疾患です。
石ができた場所によって、胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石に分類されます。
基本的には胆嚢にできた石である胆嚢結石を胆石と呼びます。

胆嚢について

肝臓は数ある内臓器の中で最大の臓器です。肝臓で500~800ml程度の胆汁が1日で産生され、胆管と呼ばれる管を流れて出口付近で膵臓を通る膵管と合流します。その後、膵液と混ざって十二指腸へと流れて炭水化物や脂肪の消化をサポートします。
胆嚢は胆汁を一時的に貯留している場所であり、胆汁を貯留するとともに濃縮する役割があります。

胆石はなぜ出来るのか

胆汁は、胆汁酸、ビリルビン、コレステロール、レシチンを代表とするリン脂質から構成されています。
細菌が感染して構成成分が分解されたり、アンバランスな構成成分によって胆汁が濃くなることによって、構成成分が結晶化し結石ができます。結石が作られる過程によって、色素結石やコレステロール結石など、様々なタイプの結石が作られます。多様な原因が関わりあって結石が作られますが、食生活や体質が代表的な原因だと考えられています。

胆石症になりやすい人

男女比は1:2で女性に多く、中年以降に発症しやすいと報告されています。また、40代の肥満女性に多いと考えられており、ストレスや食生活の乱れ、食べ過ぎ、太り過ぎなどの生活習慣が原因と言われています。

胆石症の症状

胆石症は自覚症状がない場合も多いですが、特徴的な症状としては心窩部(みぞおち)あたりの疝痛発作(ひどい痛み)が挙げられます。
これに加えて、背中や右肩の痛みを感じるケースもあります。痛みのタイプが、押されるような痛みや鈍い痛みの場合もあります。
胆石症による発作は、暴食したり脂肪が多く含まれた食事を摂取した後の夜に発症しやすいです。疝痛発作の他には、吐き気や嘔吐が現れることが多いです。炎症を伴うと熱が出て、胆管で石が閉塞すると肝障害や黄疸が生じます。

胆石症の種類

胆石は、胆嚢結石、総胆管結石、肝内結石の3つに分類されます。
このうち胆嚢結石が一番多く、2番目に多いのが総胆管結石、最も少ないのは肝内結石です。

胆嚢結石

胆嚢内にできる結石のうち、コレステロール結石が一番多いです。
胆嚢が収縮することで動いた胆石が胆嚢の出口を閉塞すると、心窩部あたりのお腹の上側がひどく痛みます。これを胆石発作と呼びます。
特に、脂肪が多い食事をした後は胆石発作が現れやすいです。また、胆石が閉塞し続けると細菌が感染し、急性胆嚢炎が起こります。

総胆管結石

胆管にある結石の大半は、肝臓と繋がる肝管と胆嚢と繋がる管が合わさった総胆管に胆石が落ちたものです。
結石が、総胆管から十二指腸へ繋がる部分を閉塞すると、心窩部あたりのお腹の上部に激しい痛みを感じるとともに、黄疸や熱発が現れます。 総胆管結石によって、急性膵炎や急性胆管炎を発症するケースもあります。

肝内結石

肝内結石とは、肝臓の中にある胆管に結石ができた状態です。発症頻度としては稀です。自覚症状がないこともありますが、発熱やお腹の痛みなどが現れる患者様が多いです。
また、肝内胆管がんを発症する危険性も高いと考えられています。

胆石症の検査

血液検査

疝痛発作(胆石発作)が起きるとともに、血液検査で胆道系酵素(ALP、LAP、γ-GPT)やGOT、GPTなどの肝酵素、炎症反応が上がっている場合には胆石の可能性が高いです。胆嚢から胆石が落ちて総胆管の出口に詰まり、急性膵炎や黄疸を発症することで、アミラーゼやビリルビンが上がる場合もあります。

画像検査

胆石症を診断する際に一番スタンダードな検査は、超音波検査です。超音波検査を用いれば肝内結石や胆嚢結石を見逃すことはほとんどありません。 CT検査は超音波検査よりも確実性は劣りますが、胆嚢周りの炎症の程度や石灰化胆石をチェックするのに有効です。 磁気共鳴胆道膵管造影法(MRCP)や経静脈的胆道造影法(DIC)は、総胆管結石を見つけることが主目的の検査です。
胆嚢結石を手術する前に総胆管をチェックするために当院では必ず実施しています。
総胆管結石の可能性が高い時は、内視鏡的逆行性胆管膵管造影法(ERCP)を実施し、結石を診断するとともに除去も行います。

胆石症の治療

胆石の腹腔鏡治療や総胆管結石の内視鏡治療に関しては、井口病院と連携して行っています。

胆汁酸溶解療法

内服薬で少しずつ胆石の成分を溶かす治療法です。
一部の結石には効果がありますが、成功する確率は数%以下であり効果は乏しいです。 なお、石灰化して硬化した石には無効です。その上、一度お薬を中断すると結石が再発するというデメリットもあります。

体外衝撃波粉砕療法(ESWL)

体の外から衝撃波を石に照射することで石を砕く治療法です。一時期注目を集めましたが、再発率が高く、砕けた結石が落ちる時に胆道閉塞、胆管炎、膵炎などの重大な合併症が発症する場合もあるため、現在ではほぼ実施されていません。

内視鏡的乳頭括約筋切開術

胃カメラを実施し、十二指腸の乳頭部にまで到達して、乳頭を切って広げた後に石を取り除く治療法です。胆管結石を治療する時に行います。

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